不意に素晴らしい映画を観てしまった。
静かに淡々とした雰囲気から始まる導入だけど唐突に起こるショッキングな展開。
そのコントラストが大きすぎて今後の展開に引き込まれてしまう。
2度轢く演出はアメリカのコメディ寄りのスプラッター映画かよ!と心の中で突っ込んだ。
凄惨な状況で娘のために奔走(暴走)する古田新太だけど、次第に自分と娘の間の「空白」に気づき始める。
そして物語が終盤に近づくにつれ、
その「空白」を埋めるため努力をする。
全編を通じて人間の負の部分をこれでもかと見せつけてくる映画なんだけど
絶妙にツボをついた表現で不謹慎だけど笑ってしまった。
様々の事柄にあえて答えは出さずに物語は完結するんだけどそれらは僕らが考えるために用意された「空白」って思わせる辺りが非常に巧みだと思った。
最後の瞬間、
父と娘の空白が埋まる演出がとても美しかった。
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